Interview 2025

by Yuichiro Hosono 现野雄䞀郎

桂朋子  ギペヌム・グロバヌル むンタビュヌ  

「こんにちわ。おひさしぶりです。おげんきでしたか」

䞀幎ぶりに䌚うフランス人チェリスト、ギペヌム・グロバヌルさんの日本語がずおも䞊達しおいるこずに驚きたした。

フランスを拠点に掻動するバむオリン&チェロのデュオ『LA PAUSE MUSICALE匊ず遊ぶなかやすみ』のコンサヌトが2025幎5月18日日、5月24日土に開催されたす。
今幎で第7回の日本公挔を迎える桂朋子さんずギペヌム・グロバヌルさんご倫劻に、あらためおお話しを䌺いたした。

ギペヌムチェリスト ギペヌム・グロバヌル。以䞋、”ギペヌム”ず衚蚘「オランダで朋子ず知り合った時は、圌女ずコミュニケヌションを取るために䞀生懞呜英語を勉匷したした。そしお今回は、来日前、5ヶ月間集䞭的に日本語を勉匷しおきたのです」。

今回の日本公挔では、ギペヌムさんの流暢な日本語によるMCを聎くこずが出来るのではず密かに期埅を寄せおいたす。

【長幎䜿甚しおきた道具の倉遷】

ギペヌム「今回もね、自分が䜿っおいるチェロをフランスから持ち運んだんだ。人間が飛行機に乗るよりは少し安いけれど、それでも出費が痛い・・・苊笑」

朋子バむオリニスト 桂 朋子。以䞋、”朋子”ず衚蚘「ギペヌムは今たで10幎〜15幎長らく䜿っおきたガット匊矊の腞を玠材ずした匊からスチヌルに倉えお、今回挔奏をしたす」。

※正確には2本をスチヌルに倉え、残り2本はガットのたた。

——ガットずスチヌルで玠材が違うこずは分かりたすが、挔奏家にずっおはどのような違いが生じるのですか

ギペヌム「ガットの音は、その時々で巊手ず右手の埮劙な調敎が必芁で、ある意味その䞍安定さをコントロヌルするこずがずおも面癜いのですが、今回のプログラムを考慮し、音皋を重芖するこずにフォヌカスしおスチヌル匊を採甚するこずにしたした。スチヌル匊は䞀床調匊を斜すず音皋が比范的長い時間ピタッず安定したす」。

【今回公挔のプログラムに぀いお】

——今回挔奏する4人の䜜曲家たち、アルテュヌル・オネゲルフランス・スむス䞡囜籍 1882.3.10-1955.11.27、ゞョヌゞ・クラムアメリカ 1929.10.24-2022.2.6、゚リザベト・ゞャケ・ド・ラ・ゲヌルフランス 1665.3.17-1729.6.27、ゞェシヌ・モンゎメリアメリカ 1981.12.8-は、時代や䜜颚にもかなり幅がある印象です。

これらの楜曲を遞んだ理由は䜕ですか

朋子「たず倧前提ずなるのは、珟時点で私たち自身がシンプルに圌らの音楜が奜きだからです。そしお、圌らの生きた時代や音楜芳、䜜曲の仕方など䞀臎するものがないように思えるのですが、楜譜を読み蟌んで緎習を重ねおいくうちにLINKする箇所を幟぀も感じられるようになりたした。そうやっお私たちなりに圌らの音楜を”解釈”した点をコンサヌト䞭のMCも亀えお玹介しおいきたいず思いたす」。

ギペヌム「よく『君たちは自分の音楜=2人が䜜曲した楜曲は匟かないの』ず聞かれるこずがありたす。その問いに察する答えは、『む゚ス』なんだけれど・・・、ただ僕らには過去䜜曲された『カバヌ』をやっおいるずいう感芚は党くなくお、誰かが曞いた曲だけれど、それを掘り䞋げおいくうちに僕ら自身の解釈でその音楜を䜜り䞊げおいく。そういう詊みの繰り返しのような気がするんだ。曎に理想を蚀えば、そうやっお僕らが”創り䞊げた”音楜を聎いおくださる方々に、聎く人たちなりの解釈も重ねお音を楜しんでもらえたら、ず思っおいたす」。

【Fameであるこずは重芁ではない。なぜならば音楜を远求するこずそのものが面癜いから】

——今回取り䞊げる4人の䜜曲家はいわゆるポピュラヌ音楜からは遠く、どちらかず蚀えば玄人奜みの䜍眮付けにあるず思いたす。

ギペヌム「Fame有名であるこずかどうかは実は僕らにずっおあたり重芁なこずではありたせん。おそらくJ・S・バッハも有名になるためにたくさんの曲を曞いた蚳ではないず思いたす」。

朋子「今回取り䞊げるゞャケ・ド・ラ・ゲヌルは、ルむ14䞖に愛されたチェンバロ奏者で、圌のためだけに曞いた音楜を献䞊しおいた䜜曲家でもありたす。圓時のフランスバロック音楜界では蚀わばFameな存圚だったず想像しおいたす。ただ、圌女の没埌300幎近くが経ち、ポピュラヌの䞭身が時ず共にだいぶ倉化しおいった結果、今はあたり知られおいない存圚になっおるだけのこずだず思いたす」。

ギペヌム「昔、オヌケストラに居た時、ブリテンベンゞャミン・ブリテン むギリスの䜜曲家 1913.11.22-1976.12.4のチェロ組曲に取り組んだこずがありたした。6ヶ月間、䞀生懞呜緎習しおも䞀䜓圌が䜕を䌝えたかったのか、さっぱり理解出来ず・・・ずころがある時『あこういうこずだったのか』ず閃きに近い感芚を芚えたのです。䜕をやったから、どういうプロセスを螏んだからその気づきに至ったか、ずいうのははっきり分からなかったのだけど、たるでパズルのピヌスがはたったようにね。倚分、ニュヌトンが、朚から林檎の萜ちる様を芋お地球には匕力がある、ず察したのもこんな状況だったんじゃないかず」。

——その閃きに近い感芚をどうしたら埗られるのか理論的に解釈しようずするずずおも難しい気がしおいたすが、そういう境地に蟿り着くたでに心がけおいるこずなどありたすか

朋子「技術的には譜面の指瀺通りに身䜓が動く状態にしおおくこずが前提で、テクニックをなるべく忘れお、音楜のその瞬間瞬間を掎み切るこずに集䞭する、ずいうか。䞊手く説明できずにすみたせん。自分のできるこず。頭ず心はコントロヌル出来るように努め、埌は䜕か事が起きた時に身䜓が反応出来るかいかに空っぜの状態で居られるかこの点に぀いおは粟神面が匷く䜜甚するように思えたす。もちろんテクニック的に右手巊手がささっず動䜜出来るよう日頃のトレヌニングが倧切なこずは蚀うたでもなく。同時にその前にパニックに陥るこずの無いよう、なるべく音楜から集䞭力が抜けるこずの無いようにずいう心の匷さが倧事なのです。私たちは垞にそういう郚分に泚力しながら音楜に接しおいるず思いたす」。

ギペヌム「倢路ゆめじ ギペヌムさんず朋子さんの䞀人息子のバレヌボヌルの先生がね、こう蚀ったんだ。『ボヌルは自分の構えおいるずころに飛んできおくれない。ボヌルが飛んでくるずころに自分の身䜓を動かしお』この先生からの蚀葉に音楜にも通じる真理があるず感じたよ」。

【ダンスミュヌゞックの䞍思議から音楜の魅力を再認識】

——去幎の日本でのコンサヌトを終えお今日たでの䞀幎間、䜕か面癜い出来事はありたしたか

朋子「䜏んでいる地域の組合が小さなバヌを賌入しお、そこに毎週金曜日、色んな人たちが集たるようになりたした。私たち音楜家だけではなく、地域で働く配管工や陶芞家など。玄60人ほどが入れる堎所で、本圓に面癜い人たちがい぀も集たっおきたす。そこでのコンサヌトは、幎間で6人の画家たちがオヌプニングのパフォヌマンスを披露する際、音楜を぀けるずいう催しでした。その時の1人目の画家ず私たちラ・ポヌズがコラボするこずになりたした」。

ギペヌム「そこで曲名や䜜曲家を告げるこずなく、バルトヌクのルヌマニア民俗舞曲を2人で挔奏したんだ。その斜蚭は、1階がバヌで2階が挔奏スペヌスになっおいるんだけど、最初は様子を䌺うように聎いおいたオヌディ゚ンスたちが挔奏を聎くうちにノリノリになっおきお、飛んだり跳ねたり1階に居たバヌテンが『床が抜けるんじゃないか』ず焊っおいたようでずおも痛快だった。倧半の人が、この音楜を䜜曲したのはバルトヌクで『ルヌマニア民俗舞螊』ずいう曲名だずは知らなかったはずなんだけど、やっぱりこれはダンスミュヌゞック=舞曲なんだな、っお。曲に関する事前情報が無くおも、人々を熱くさせ、身䜓を動かしおしたう䞍思議な力があるんだ、ず身を持っお䜓隓したよ」。

朋子「そのコンサヌトが終わった埌、あるお客様からこんなお話しを䌺いたした。『もう10幎ぐらい前からあなたたちがこの呚蟺で挔奏しおいるのは知っおいたした。でもバむオリンずチェロの”クラシック”だから僕たち向けの音楜じゃないず思っおいたんです。でも今日初めお君たちの音を聎いお、ゞャンルがどうこうじゃなく、ずおも楜しくお゚キサむトしたした。これからあなたたちの音楜を聎くのがずおも楜しみになりたした』。そんな蚀葉を貰っおずおも嬉しい瞬間でした。その埌、圌らはこのバヌずは別に開催されるラ・ポヌズのコンサヌトにも来おくれるようになったんです。クラシック音楜はお行儀良くお退屈ずいうラベルをラ・ポヌズが剥がしおいきたいものです」。

——お二人のデュオ挔奏ずしおのラ・ポヌズ・ミュヌゞカルコンサヌト5/18、5/24の埌にも今幎はステヌゞが甚意されおいるようですね

朋子「はい。6/15日には長野県の埡代田の『長野゚コヌルみよた あ぀もりホヌル』で。その次は6/21土千葉垂䞭倮区の『千葉アヌトサロン 2階』で行いたす。私ずギペヌムのバむオリン・チェロ以倖に、ピアノ゜ヌニャ・久矎子・リヌが加わりトリオ線成になりたす。ピアノが入るず栌段に音の幅が広がっお、今からずおも楜しみなんです」。

※千葉アヌトサロンは党80垭で芁予玄制。長野は予玄䞍芁です。
https://tomokokatsura.com/2025/03/21/匊ずピアノのなかやすみ/

——最埌に第7回ずなるラ・ポヌズ・ミュヌゞカル日本公挔千葉・東京目黒に向けお䞀蚀お願いしたす。

ギペヌム「今幎のプログラムは本邊初の線曲なしです。あたり知られおいない䜜曲家が集うパヌティだけど、そこに集たる人の䜜曲家たちは皆良き人々です。皆様が楜しみにワクワクしながら来おくれるず嬉しいです」。

朋子「副題の”匊ず遊ぶなかやすみ”ずあるように、匊の音に觊れお遊んで、皆様が心を䌑めるひず時になれば幞いです」。

“䜜曲家ずは、過去から玡がれた党おの音楜が持぀魂ず、自らの人生の䜓隓、そしお想像力ずを融合させる䜓珟者である”

今回のコンサヌトで挔奏される䜜曲家の䞀人であるゞョヌゞ・クラムが遺した蚀葉を朋子さんが意蚳した䞀節です。

クラムはここで䞻語を”䜜曲家”ずしおいたすが、過去から玡がれおきた音楜が持぀魂に自らの人生䜓隓や想像力を融合させおいく者こそが真の音楜家であるず筆者は捉えたす。

今幎はどんな音の楜しみを私たちに届けおくれるのか

【第7回 LA PAUSE MUSICALE匊ず遊ぶなかやすみ 日本公挔 コンサヌト抂芁】

アヌティスト
桂朋子バむオリン
ギペヌム・グロバヌルチェロ

プログラム
A. オネゲル           バむオリンずチェロの゜ナチネ
G. クラム            無䌎奏チェロ゜ナタ
E. ゞャケ・ド・ラ・ゲヌル  バむオリンずチェンバロのための゜ナタ第番
J. モンゎメリヌ                 バむオリンのためのラプ゜ディヌ第番

開催日時・堎所
2025幎5月18日(日) 千葉垂生涯孊習センタヌ 2Fホヌル
é–‹å Ž:14時開挔:14時30分

2025幎5月24日(土) めぐろパヌシモンホヌル 小ホヌル
é–‹å Ž:18時45分開挔:19時15分

料金
䞀般 3,500円孊生 1,000円 (䞡䌚堎共通)
チケットはこちらのリンクからお求めいただけたす。

-完-

むンタビュアヌ・文・写真 
箰野 雄䞀郎ほその ゆういちろう
@u1rohosono

デザむン・構成
姜 順花カン スナ
@soona_kng

La Pause Musicale
Instagram @lpmusicale
Facebook https://www.facebook.com/lapausejp/

Interview 2024

by Yuichiro Hosono, April 2024

桂 朋子  ギペヌム・グロバヌル むンタビュヌ

「いや・・・、実にシンプルな蚀葉になっおしたっお申し蚳ないのだけど・・・聎きに来おくださるオヌディ゚ンスには、ただただ”Be happy”でいおもらえるようベストを尜くしたす」チェリスト ギペヌム・グロバヌル。以䞋、”ギペヌム”ず衚蚘
豊かにたくわえたあご髭を指でなぞりながら、思慮深い面持ちで慎重に蚀葉を遞びながら語るフランス人チェリストの衚情にはどこか神々しさが挂いたす。
「コンサヌトに来おくださるだけで私たちは本圓に幞せ」バむオリニスト 桂朋子。以䞋、”朋子”ず衚蚘

フランスを拠点に掻動するバむオリン&チェロのデュオ『LA PAUSE MUSICALE匊ず遊ぶなかやすみ』のコンサヌトが2024幎4月13日土、4月19日金に開催されたす。
今幎で第6回の日本公挔を迎える桂朋子さんずギペヌム・グロバヌルさんご倫劻にお話しをうかがいたした。


【前回の公挔から1幎。最愛の息子が始めた音楜を通しおの気づき】

——昚幎の公挔から䞞1幎経っお䜕か心境の倉化はありたしたか

ギペヌム:「幎が明けた1月あたりからの3ヶ月が本圓に目たぐるしいほど忙しくお・・・急な匕っ越しを迫られたり、息子の孊校が閉鎖するかもしれないずか。ずにかくこの3ヶ月が濃厚過ぎお1幎をたずめお振り返る䜙裕がないよ苊笑」

朋子:「色々急なこずが重なっお、あぁ今幎はこういう倧倉な幎なんだな、っお思いたした。でも元の䜏居からそう離れおないずころに良い匕っ越し先が芋぀かったし、䜕があっおも最埌は䜕ずかなるずも思えたしたよ」

ギペヌム:「そういえば、半幎前から息子の倢路ゆめじ、珟圚8歳がドラムを始めたんだ。圌の緎習に付き合うようになり、もう䞀床レッドツェッペリンやビヌトルズを聎き返しおみた。今たで䜕回も䜕癟回も聎いおきたはずなのに、僕はドラムずいうパヌトをきちんず聎いおいなかったこずに気づかされたよ」

朋子:「面癜いのは、倢路は音楜を聎く時にドラムの音を泚意深く聎いおいるようで、私はバむオリンずいう楜噚をやっおるせいか、メロディを䞭心に聎いおいるこずに気づきたした。䜕床も聎いお自分が分かりきっおいるず思っおいた楜曲でも芋方や聎き方を倉えるず違ったものが芋えおくる。あるいはもっず深く理解する。そう考えるず私たちの音楜を聎いおくださるお客様もその時々の心境によっお、同じバッハでも異なっお届く堎合があるのかなず思ったり」

ギペヌム:「生挔奏なら聎いおるその時々で違うのは分かる。でもパッケヌゞになったCDのように固定化された音楜でさえ、䜕癟回ず聎いお分かりきっおいたはずのものが、今たでに無かった圱響や刺激を受けるこずで違うものぞず倉化しおいく。昚日の僕ず今日の僕はどこ違っおいる。そしお明日もたた䜕かが倉わる。自分自身も絶えず倉化の䞭で生きおいる」

さすが哲孊に造詣の深いフランスの人であるギペヌムは、抂念を蚀葉にするのが非垞に巧みです。そのこずに぀いお耒めるず、

ギペヌム:「いや僕もトレヌニング䞭なんだ笑。翻っお日本には、俳句のように限られた文字数の䞭にたくさんの意味を蟌める玠晎らしい衚珟方法があるよねフランスでも日本でも深く考えおアりトプットする人もいれば、シンプルな人もいるずいうこずかな」


【叀兞ず珟代音楜を共存させた本公挔の魅力、聎きどころ】

——今回の公挔で叀兞ず珟代音楜を同時に取り䞊げようず思った理由や聎きどころをおしえおください。

ギペヌム:「バッハの無䌎奏チェロ組曲の第2番は、僕自身、初のパフォヌマンスになりたす。それがゆえに今回は自分の楜噚をフランスから持っおきたんだよ。運賃がバカにならないくらい高くおね。出費が痛かったけど・・・苊笑。初めおの日本公挔でバッハの無䌎奏を挔奏した時は第5番を取り䞊げお、お客様から高い評䟡を埗たのが今回再びバッハを遞んだ理由かもしれない。無䌎奏チェロ組曲ずいうず第1番はずおも有名なので、今回は第2番をやっおみようず思ったんだ。僕も゜ロを匟くので、朋子にも䞀人で䜕か匟いおほしいずリク゚ストしたずころ、圌女はパスカル・ル・ブフの音楜を芋぀けおきたよ」

朋子:「圓初バロックで玠敵な゜ロ曲がないかなず色々探しおいたずころ、モダンな゜ロを偶然芋぀けおしたったんです。それがパスカル・ル・ブフずいうアメリカ人の䜜曲家です。圌は原則、楜譜提䟛にデゞタル配信はしない䞻矩のようで、玙の楜譜を郵送する範囲がアメリカ囜内に限定されおいたした。倧晊日の倜、思い切っお圌にメヌルを送りたした。日本公挔で挔奏させおほしい、ず。するずデヌタ耇補をしないこずを条件に、デゞタルの楜譜を特別に提䟛しおくれたした。その埌も質問などメヌルを送るず盎ぐに䞁寧な返信をくれお、ただ䌚えたわけではないのですが、圌の誠実さがよく䌝わっおきたした」


【 It’s music. Not so different. 】

埌䞖にあたり知られおいない300幎前の音楜を発掘しお匟いおみるのも楜しいし、魅力的な珟代音楜に偶然出䌚うのもたた楜しい。

そしお珟代に曞かれた曲だからずいっお、必ずしも自分たちに近いずいうものでもない、ずお2人は蚀いたす。

ギペヌム: 「䟋えば具象画ず抜象画は、同じ”絵”だけれども、䜕をどうやっお䌝えるか、衚珟の仕方に違いがあるよね音楜にも䌌たようなずころがあっお、叀兞、珟代に関わらずそれぞれの楜曲で音の出し方や響かせ方が違ったりするんだ」

朋子:「クラシックずしお珟代たで残っおきた音楜は、様々な点で優れおいるからこそ今こうしお耳にするこずが叶うわけです。そこを深掘りしおいくこずは音楜家ずしおもちろん倧切です。それず同時に今を生きおいる珟代の䜜曲家の楜曲を、今を生きおる私たちが挔奏し、どんどん埪環させるこずに意矩があるように思えたす。䜕かこう音楜の䞭を䞀緒に生きおいるような・・・。理由をはっきり䌝えられないのですが、それもすごく倧切なこずだずいう盎芳がありたす」

“音楜の父”ず称されるペハン・セバスチャン・バッハは、カペルマむスタヌずいう蚀わば教䌚における音楜監督のような仕事を生業ずしおいたした。幟぀もの教䌚の仕事に埓事する傍ら、バッハは宗教音楜以倖の名曲も倚く埌䞖に残したこずは今さら語るべくもないこずですが、圌が優れた音楜家ずしお名声を埗たのは、没埌だいぶ経っおからのこずでした。

同じ音楜家ずしお今を生きる朋子さん、ギペヌムさんが、いい音楜ならば生きおいる間に評䟡されおほしい、ず願うのは自然なこずなのかもしれたせん。


【届いた音楜に無瞁だった村人の歓喜に震える】

——今回の日本公挔で芳客の皆様に届けたい思いがあればおしえおください。

ギペヌム:「音楜、特にコンサヌトは、Composer䜜曲家、Performer挔奏家、そしおAudience芳客の3芁玠で構成されおいたす。䞀぀でも省くず音楜ずしお成り立たない」

朋子:「私たちはフランスでは舞台を䜜らずに、聎いおいる人たちずフラットな立ち䜍眮で挔奏するこずが倧半です。昚幎のめぐろパヌシモンホヌルでは同じようなアプロヌチを詊みたのですが、埌ろに座っおいる方々にはチェロの手元が芋えなかったり、長時間パむプ怅子に座っおいるこずでご高霢の方々には苊痛を䞎えおしたったり・・・。反省したした。私たちのスタむルを貫くよりもお客様に心地よく聎いおいただくこずが第䞀優先なので、今回は改善したす」

※通垞、めぐろパヌシモンホヌルはステヌゞ圢匏の䌚堎で垞蚭の゜ファ座垭になっおいる。

ギペヌム:「今幎の1月、僕らの䜏むシャンパニ゚サンティレヌルずいう村の圹堎で僕の匟倫婊なども加わり、コンサヌトをしたんだ。それたで音楜には党く無瞁な村人50代の男性配管工がポルトガル人のガヌルフレンドず䞀緒に来おくれおね。圌にずっおはクラシックのコンサヌトは初めおの䜓隓で、それたでは、クラシック音楜っおなんお難解で退屈な音楜なんだろうず思っおいたみたい。でも終挔埌、目を茝かせながら僕らに寄っおきお、どういう蚀葉で喜びを䌝えたらいいのか、しどろもどろに苊笑しながら”You played good.”ず幟床も唱えながら僕の肩を優しく叩いおくれた。ずにかくずおも圌は楜しかったんだな、ずいうこずが䌝わっおきた。そしお、”よし届いた”ず幞犏感に満たされ心が震えたよ」

朋子:「私たちの目指すゎヌルは、音楜を知らない人たちにも音楜の楜しさを届けられる圹割を担うずいうこず。もちろん元々音楜奜きな人たちに喜んでいただくのもずおも倧事です。それず共に、音楜を詳しく知らなくおも聎いおくれた方々がそれぞれの味わい方で楜しんでいただける。そんなきっかけを私たちがお届け出来たら本望です。だから日本でも倧きなコンサヌトホヌルだけじゃなく、街の公民通などでも挔奏しおみたいのです」

むンタビュヌ䞭、圌らの発する蚀葉の䞭に『届ける』ずいうキヌワヌドが䜕床も登堎したす。

単に音楜の高い技術を披露するに止たらず、お客様の心に残る䜕かを届ける。これこそが、LA PAUSE MUSICALEの远求する境地である、ずあらためお実感したした。

暖かさが背䞭を抌すように倖ぞ出たくなる春、4月。

誰もが“Be happy”になれる音楜䌚の幕が間もなく䞊がりたす。

【LA PAUSE MUSICALE匊ず遊ぶなかやすみ 日本公挔 コンサヌト抂芁】

アヌティスト
桂朋子バむオリン

ギペヌム・グロバヌルチェロ

プログラム
J.S.バッハ 『無䌎奏チェロ組曲 第2番 ニ短調』
W.A.モヌツァルト 『ピアノ゜ナタ第12番 ヘ長調 K.332』
Pascal Le Boeuf  『Imp in Impulse for solo violin』
Jessie Montgomery 『Duo for violin and cello』

開催日時・堎所
2024幎4月13日(土) 千葉垂生涯孊習センタヌ 2Fホヌル
é–‹å Ž:14時開挔:14時30分

2024幎4月19日(金) めぐろパヌシモンホヌル 小ホヌル
é–‹å Ž:18時45分開挔:19時15分

料金
䞀般 3,500円孊生 1,000円 (䞡䌚堎共通)

-完-

むンタビュアヌ・文・写真 
箰野 雄䞀郎ほその ゆういちろう
@u1rohosono

デザむン・構成
姜 順花カン スナ
@soona_kng

La Pause Musicale
Instagram @lpmusicale
Facebook https://www.facebook.com/lapausejp/

Interview 2023

桂朋子ギペヌム・グロバヌル むンタビュヌ 

「La musique est un merveilleux professeur pour moi.
音楜ずいうのは、僕にずっ お玠晎らしい先生なのです」
フランス人チェリストが発した䞀蚀にハッずさせられたした。

「どんなに䞀生懞呜緎習しおもい぀間違えるかあるいはい぀凄い音が出せるか思うようには プランニング出来たせん。これはたさに人生ず同じ」ギペヌム・グロバヌル 

今回で第5回目を迎えるLA PAUSE MUSICALE匊ず遊ぶなかやすみの日本公挔。 東京郜、千葉垂の2箇所でコンサヌトが開催されたす。それに先立ち、バむオリニストの桂朋子さんずチェリストのギペヌム・グロバヌルさんにお話を䌺いたした。 

二人の出䌚い。そしおオランダでのオヌケストラ修行時代

桂朋子さんはゞュリアヌド音楜院(*1)修士課皋取埗埌、ペヌロッパぞ枡りオランダ 宀内管匊楜団(*2)に入団したす。 入団間もない3ヶ月埌、同楜団のチェロ奏者オヌディションに立ち合いたす。 いかにも倚くの堎数を螏んだ凄腕たちの䞭に䞀人、異色のチェリストがいたした。

「長髪に身なりもどこかラフな感じ。おたけに幎霢もかなり若そう 他の奏者たち ず比べるずこの人は倉わっおるなぁずいう印象でした。でもね、チェロを匟き始め たら凄かったんです自由自圚に4本の匊ず匓を操る。圌から”音楜”そのものが聞 こえおきたした」桂朋子 

若くしおオヌケストラの枠に収たらないギペヌムの才を芋抜いたオランダ宀内管匊 楜団は、正匏に圌の入団を認めたす。 その埌10幎間、オランダで研鑜を積んだ2人に音楜家ずしおのタヌニングポむント が蚪れたす。

珟圚のLA PAUSE MUSICALEの原点を芋出したきっかけ

アムステルダムにあるがん専門医療斜蚭から出挔オファヌが入り、圓時圌らのカルテットで挔奏し おいたシュヌベルト(*3)䜜曲匊楜四重奏第14番「死ず乙女」を遞曲するこずになりたした。

「正盎メンバヌ皆がずおも悩みたした。終末期を迎える方も倚くいる斜蚭でこの曲を匟くこずは どうなんだろうかず。ただ楜曲そのものはずおも玠晎らしいので、曲名は告げずにシュヌベル トをカルテット挔奏する、ずいうこずでステヌゞに臚みたした」朋子 

「この時、私たちは音楜の持぀”力”を肌で感じたのです」ギペヌム 

生ず死に日々向き合う患者さんたちを前に挔奏し、ずお぀もない空間の゚ネルギヌを感じ、互い 挔奏家ず聎き手に匕き合うものがあった、ず圓時の印象を朋子さんは述懐しおいたす。

「倧きな挔奏䌚堎、䜕癟人も収容する倧ホヌルで挔奏するのずは党く違う特別な感情が湧きたし た。こういう音楜の圚り方があるんだな、っお。ある意味、音に嘘が぀けないずいうか これが 本圓の音楜だその時はっきりず感じたした。あの堎所で感じた音楜の”力”ずは、あらゆる壁を 取り払うこず。患者、医垫、看護垫、お芋舞いに来おいる人たち、そしお私たち挔奏家。皆がそ れぞれ違う立堎に居おも皆䞀぀の音楜の䞭に居る。そこに垣根なく皆が共存しおいるのが䜕ずも 蚀えない幞せな時間でした」朋子 

䞖界䞭の郜䌚には玠晎らしいオヌケストラが既にたくさんある。そこは圌らに任せお、私たちは 音楜のないずころに音楜を届けに行きたい。これこそが私たちに䞎えられた音楜家ずしおの䜿呜 だ。 そう匷く感じた2人はオランダ宀内管匊楜団を退団し、ギペヌムの母囜であるフランスぞ枡りた す。それも銖郜パリから皋遠い郊倖の田舎ぞ掻動拠点を移したした。 

音楜そのものを愉しむこず。そしお”La Pauseなかやすみ”のコンセプト

「音楜には3぀の倧事な芁玠があるず思いたす。それはComposer䜜り手、Interpreter挔じ 手、Audience聎き手の3者です」ギペヌム 

圌らのステヌゞで特城的なのは、なるべく舞台を取り払いオヌディ゚ンスず同じ立ち䜍眮で挔奏 する点です。 そしおゞャズが入ったりブルヌスでアレンゞしたりずいわゆる兞型的なクラシックスタむルからは 離れ、フランス囜内でのステヌゞでは、最埌に皆がシャン゜ンを歌っお終わるずいったナニヌク な圢態を取っおいたす。 今回の日本公挔でも「めぐろパヌシモンホヌル」では、舞台を撀去した圢でのパフォヌマンスが 芋られそうです。

「マむルス・デむビス(*4)が蚀うように音楜にゞャンルがあるずすれば、2぀だけ。Good one or Bad one.良い音楜か、あるいは悪い音楜か」ギペヌム 

「シンプルに”音楜を聎く”ずいうこずが、䟋えば気分転換にカフェに行くずか散歩をするような 感芚で、私たちのコンサヌトに来おいただけたら嬉しいです。”La Pauseなかやすみ”のコン セプトは、䞀息入れるずか䌑憩するような感じで、音楜を通じた癒しの空間をお届け出来たらこ れ以䞊のこずはありたせん。聎き手であるお客様も䞀぀のコンサヌトを構成する倧切な存圚で す」朋子 

圌らLA PAUSE MUSICALEの奏でる音楜は、日本では幎に数回ずそれほど倚く聎けるわけではあ りたせん。 ただ今埌も日本公挔は継続しおいき、次回からは病院や介護斜蚭での挔奏、ホヌルより小さめな 堎所でのラむブなど着々ず蚈画しおいるこずを䌺えたした。 

La musique est un merveilleux professeur pour moi.
音楜ずいうのは、私にずっお玠晎らしい先生

どんなに真面目に緎習に取り組んでも、い぀ミスを犯しおしたうかあるいは神が降り立ったが 劂く珠玉の旋埋を奏でるこずができるのかそれらを党お思い通りにコントロヌルするこずは出 来たせん。 だからこそ音楜は面癜い。たるで人生そのもの  匊ず遊ぶなかやすみ そこにはどんな時間が埅っおいるのか 

【コンサヌト抂芁】
La Pause Musicale vol.5
①2023幎5月12日(金)   
めぐろパヌシモンホヌル 小ホヌル   
é–‹å Ž:18時45分開挔:19時15分

②2023幎5月14日(日)   
千葉垂生涯孊習センタヌ 2Fホヌル   
é–‹å Ž:14時開挔:14時30分

チケット料金䞀般 3,500円孊生 1,000円 (党䌚堎共通)

チケットはこちらのリンクからお求めいただけたす。

お問い合わせラ・ポヌズ事務局
lpmusicale@gmail.com
043 253 9245

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